音楽と健康

音楽療法

拒食症と機能的MRI-脳の中の考えが分かり始めた

 拒食症の治療はなかなか困難を伴う事が多く、数多くの治療法が試みられています。
その中の1つに音楽療法があります。
 拒食症は症状が出ているのは分かっていても、どこに異常があるのかよく分かっていない場合が多いようです。
専門家の声の届きにくい所、薬剤の効果が十分に効かない所に異常がある可能性があります。
そんな時に、聞こえる音楽が、今最も援助を必要としている脳の領域を刺激してくれる可能性があります。

 さて最近特殊なMRI−機能的MRI(fMRIといいます)を使うと、脳の中の血液の流れが分かり、脳のどこの部分が活発に活動しているのか分かるようになりました。
このfMRIで分析すると、拒食症の人は1度習熟した行動に固執する傾向があり、何か変化が必要とされた時に、代わりの行動をとるのが難しい事が分かったそうです。
脳の中で、変化をしなければいけない(今までの価値観を変えなければいけない)と判断する部分が変わってくれれば、拒食症の治療の始まりになる可能性があります。
音楽を聴く事が、そのきっかけになると良いですね。

音楽と効くと傷が早く治る。

病気に対する免疫力はいろいろな面で力を発揮しているようです。
認知症の程度を軽くするという研究もあるとか。
もちろん、がんの予防や症状の進行を抑える作用、感染症の予防や早期治癒にも関係します。免疫力を高める事で有名なのは笑うことです。
心から笑う事が出来ると免疫力がアップする事が知られています。

温泉もまた免疫力の上昇に関係するとの説があります。
これは温泉の成分に効能がある事もありますが、「温泉に入った時の何とも言えない良い気分」に効果があるとも言われています。
最近有力な抗がん作用のある「分子標的剤」は腫瘍の血管に効いて腫瘍の増大を抑えます。
温泉で血管の血液の流れを変える事で、何かがんの治療に良い事がある可能性だってあるかも知れません。

さて温泉の働きの1つに身体の傷に効果があるというものがあります。
温泉の傷に対する直接の効果もあるでしょうし、免疫を介しての効果もあるとされています。

音楽療法でも、これをうけると、実際に傷の治りが早くなるという実験データがあります。
大きな傷について言えば、米国の火傷センターでの音楽療法の例があります。
音楽療法をうけた人の方が、治る速度が早くなるとの事です。

病気になった時、人間はいろいろな面で病気に対抗する力を発揮します。
音楽がそのアシストをしている可能性があるとしたら、とても素晴らしい事ですね。

音楽療法

 音楽療法が有効であると考えられている病気がある事が分かっています。
 ただ病気の治療には音楽療法の他、通常の薬剤や注射が必要な時もあります。この事から音楽療法士と医師の共同作用が必要な時があります。

 最近音楽療法が効果があると考えられている病気
① 脳血管障害の後遺症
例えば失語症など
② 老化に伴う異常
例えば認知症など
③ 睡眠障害 不眠症
④ 不登校 自閉症
⑤ 拒食症
⑥ アトピーなどアレルギー性の病気
⑦ 何らかの発達障害
例えば行動障害や協調性に欠ける行動など
⑧ 精神科あるいは心療内科的病気
例えばうつ症状、統合失調症
⑨ 火傷
⑩ 大きな精神的ダメージをうけた後など

 しかし音楽療法を他の病気と同じ治療法と考えてはいけない部分もあります。
 これは他の治療法の方が明らかに治療効果が高いという病気があるからです。
音楽療法にこだわり過ぎてもいけない事は確かです。
もちろん他の治療法に比べ、明らかに音楽療法が勝っている点も多くあります。
 また他の治療法でなかなか良くならなかったのに、音楽療法が治癒をアシストする事も沢山あります。
まず専門家とよくお話をする事、次に少しでも良いと考えられたら、積極的に試みてみる事が大切ですね。

音楽と健康

 最近音楽療法という言葉をよく聞きます。
音楽の力で心の病を癒すという意味の事は旧約聖書にも記載があります。
 しかし体系的に使われ始めたのは、第一次世界大戦に参加した兵士達の心と身体の傷を癒したのが始めではないかと考えられています。
音楽療法の歴史は古いようです。

 話はかわりますが、戦争と言えばもう1つ。
第二次世界大戦中、日本の音楽学校の生徒は耳が良いという事で重宝がられたという話があります。
 聞えてくる飛行機のエンジンの音で敵か見方かを区別していたとの事です。
有名な話ですが、少し悲しい気持ちがします。

 音楽と戦争が結びつけられたら困りますが、ここでは音楽と病気の治療についても一言。
最近手術の前に音楽を聞いてもらう病院が幾つかあるそうです。
 その方が手術後の回復が早いとの研究があるからです。
主に日帰り手術の際に用いられるのだそうですが、手術の前に音楽を聞くと、副腎皮質ホルモンという、ストレスが強くなる時出るホルモンが減るとの事。
その結果、手術後の経過が良いそうで、最近数多くの病院で実施されているとの事です。

ログイン ID・パスワードを忘れた方