食と健康

すまぴーの健康レシピ

調理を科学する 〜目からウロコの調理学〜

 今まで常識とされてきた調理法を、あらためて科学で検証しようとする動きが盛んです。それによって、「どうしてその調理法がよいのか」が解明されたり、今までと真逆の調理法が実は正しいとわかったりして、とても面白いです。その中からいくつかご紹介しましょう。

1.冷凍キノコ
 キノコの旨みを活かすには、冷凍してから加熱するのがよいようです。
 冷凍すると細胞内の水分が凍って、氷の結晶が細胞壁を壊します。その時に、酵素が働いてキノコの旨み成分が作り出されます。この酵素は加熱した際にも働くので、冷凍→加熱で旨みが何倍もアップするのです。

2.ほうれん草の根元
 父の実家は農業を営んでいました。野菜のプロならではなのか、祖母の調理法は独特で、なかでもほうれん草は、「根元の赤い部分が一番甘くて栄養たっぷり。だから茹でた後に切り落とさないように気をつけて、赤いところもしっかり食べるんだよ」と、教わったものです。ですがその頃、世間的には赤い部分は食べてはダメと言われていました。
 最近は、赤い部分にこそマンガンや鉄分、ポリフェノールが豊富に含まれていることがわかってきています。

3.肉や魚を焼くときは、低めの温度からゆっくりと加熱
 昔は、強火で表面を焼き固めたあとじっくり火を入れるのが常識でした。新常識は、「弱火からじっくり焼く」です。
 急に熱が加わると、細胞が急激に収縮します。これでは縮んだ細胞から、水分と旨みが逃げてしまいます。
 弱火からゆっくりと温度を上げて、細胞の変化(収縮・分解)をゆっくりと進める、そのほうが旨みを逃さず、美味しく仕上がるのです。

4.イカは薄皮ごと
 イカのコラーゲンは、牛肉や豚肉のそれに比べて7倍も吸収率が高いのだそうです。そして、イカのコラーゲンの9割が薄皮に含まれているのだとか。薄皮は、剥かずに調理するのがオススメです。

5.オイル系パスタを上手に作る極意は乳化にあり
 ニンニクや唐辛子の香り・辛みをたっぷり含んだオイルソースを、パスタにまんべんなく絡められるかどうかは、乳化の出来にかかっています。
 本来、水と油は混ざらないので、パスタ表面の水分が邪魔してオイルソースが絡みにくくなっています。そこで、パスタを絡める前のオイルソースに、ほんの少しパスタの茹で汁を加えてあげるのです。
 茹で汁の中のデンプン質が乳化剤となり、ソースと水分が混ざってパスタにまんべんなく絡まり、ツヤツヤプリプリに仕上がります。

 「より美味しく、かつ栄養を逃さない」調理法を見つけるために始まった“調理を科学する”動き。新しい方法をご家庭で簡単にやってみることができるのも、嬉しいですね。ぜひお試しあれ。


今月のレシピ:ちょっぴりクリスマスカラー(赤と緑)を意識し、家族みんなで楽しめるメニューをと考えていたら、ここに行き着きました。ビタミンをしっかり摂りたいので、水溶性ビタミンを煮込みで、脂溶性ビタミンは油脂と一緒に頂きます。イカはもちろん、薄皮つきで調理してくださいね。

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