食と健康

すまぴーの健康レシピ

バランスよく食べる、ってどういうこと?

 農林水産省と厚生労働省が制定した“食事バランスガイド”をはじめ、食事と健康には「バランス」という単語がつきものです。私たち管理栄養士も、日頃から「バランスよく食べましょう」と皆さんに呼びかけています。
 様々な研究データに基づいて、「健康の維持増進によい食事バランス」が示され、推奨されているわけですが・・・・・。
 なんと最近、食事バランスに関する今までの常識を、覆すデータが出てきているようです。

 それによると、
1. 脂質の摂取割合がエネルギー比35%ほどの人は、死亡リスクが低い
※ちなみに、日本人の食事摂取基準2015が示すエネルギー産生栄養素バランスでは脂質=20~30(%エネルギー)

2. 野菜・果物・豆類の総摂取量が375~500g/日の人が最も死亡リスクが低く、それ以上食べてもさらなる利点はない
※ちなみに、5aday運動では、1日に350g以上の野菜と200gの果物を食べましょう!と推進

3. 炭水化物の摂取割合がエネルギー比60%以上の人は心血管疾患のリスクは低いが死亡率は高かった
※ちなみに、日本人の食事摂取基準2015が示すエネルギー産生栄養素バランスでは炭水化物=50~65(%エネルギー)

 これは、18カ国・135,000人以上を対象に、平均7年半追跡した疫学調査をもとにした研究です。高所得~低所得、地域も欧米・中東・アジア・アフリカを対象としました。このことから、「(これまで研究対象になったことのない地域を含め)所得、食文化、手に入る食物、民族的体質など多様な集団を対象としているため、より強み(説得力)ある結果ではないか」と研究者は考えているようです。

 また、別の研究では、マウスを使った動物実験により、高脂肪食は高炭水化物食に比べ、寿命を延ばし、運動や記憶の機能も向上させる可能性があるという結果が出たそうです。ヒトではどうなのか、まだわかっていませんが、脂質=悪者とする今までの常識に、疑問を投げかけているといえるでしょう。

 食や栄養をめぐる世界で、新しい扉が次々と開いています。何が正解かはわからない、だからこそいろいろな角度から見て自分で考える姿勢を養いましょう。
 次回10月は、これらの新しい発見を参考にしつつ、最近話題の糖質制限食について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。どうぞお楽しみに!
  
今月のレシピ:これからが旬のきのこは、食物繊維だけでなく様々なビタミンも含みます。野菜と合わせてコトコト煮て、うまみと香りと栄養、三拍子揃ったスープにしました。肌寒くなってくる季節に、お腹からほっこり温まってください。

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