食と健康

すまぴーの健康レシピ

お魚大好き! ~時代とともに移り変わる魚事情~

 今月は、いきなりクイズです。

  問題: 助六 かべす 幕の内弁当 初鰹
      これらに共通するものはなんでしょう?


 すぐわかった方はかなりの歌舞伎通。これらは全て、歌舞伎に関連した言葉です。

 いなり寿司&海苔巻の折詰を助六といいますが、その名の由来は、「助六由縁江戸桜」という古典歌舞伎の演目といわれています。
 倹約令が出された江戸の町で、人々は生魚の寿司ではなく、油揚げや海苔を使った寿司を食べていました。いなり寿司と海苔巻を詰めた折が登場し、いなり寿司の“揚げ”、海苔巻の“巻き”から “揚巻”と呼ばれるようになりました。
 先の演目の主人公の名は助六、その愛人の名は揚巻。そこで、演目にあやかって人気が出るように、いなり寿司&海苔巻の折詰を助六と呼ぶようになった、という説があるようです。

 歌舞伎は1日がかりの娯楽だったため、菓子・弁当・寿司を食べつつ楽しみました。その頭文字をとって、かべす。幕の内弁当の由来は、歌舞伎の幕間に食べる弁当だから。歌舞伎と食べ物は、セットで楽しむ娯楽だったのですね。

 初鰹は「梅雨小袖昔八丈(通称:髪結新三)」という演目に出てきます。冷蔵庫のない江戸時代、脂ののった魚(戻り鰹や鮪トロなど)は傷みやすいため、脂の少ない魚(初鰹など)が好まれました。鮮やかに初鰹をおろす場面や、初鰹について交わされる会話の中に、当時の人々の初鰹への思いが溢れています。

 時代は変わって、なんと最近、刺身の人気が急落しているとか。厚生労働省がこの春、「アニサキスによる食中毒の被害者数が4年間で7割強増えた」と報告したこと、アニサキスによる食中毒の体験談がSNSで広まったこと、などから、人々が食べなくなったそうです。
 専門家によれば、アニサキスの最終宿主であるクジラが増えたため、アニサキスも増えているのではないかとのことです。
 厚生労働省は、<目視で確認!鮮度を徹底!加熱・冷凍で予防!>と呼びかけています。怖がって食べないのではなく、正しい予防方法を知り実践することが、大切ではと思います。

 “倹約のため生魚が食べられない”“脂ののった魚は傷むから食べない”そんな時代もあったのに、今はずいぶんといろんな魚が食べられるようになった・・・はずですが、別の問題が発生とは。悩みは尽きませんね。
 
 海に囲まれた国、日本。昔から私たちは、様々な海の恵みをいただいてきました。
 時代とともに事情は変わるものの、「お魚大好き!」は、変わらないでしょう。これからも海の恵みに感謝して、時代に合った楽しみ方を工夫したいものです。
 
今月のレシピ:体を冷やす(コリアンダー)、食中毒を予防(クミン)、がんになりにくくする(ターメリック)といった働きのスパイスをブレンドして魚を味つけし、グリルしました。同じく体を冷やす作用のある夏野菜とともに。様々な魚と野菜の競演は、まるで歌舞伎の一幕のよう?!皿を舞台に見立て盛りつけも楽しんでみてください。

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