最新健康情報

不妊症

ヨーロッパの人の精子が危ない!

 不妊治療の場では精子の数は大切。 日本人の平均は5,000万匹/㏄と言われていますが、世界の基準は2,000万匹/㏄です。 日本の不妊症の専門医は、世界の基準を定めているWHOが何故2,000万匹/㏄を平均の値にしているのか首をかしげています。  しかし、ヨーロッパの実情をみると、どうやらその謎は解けそうです。 例えばスペインでは(スペイン人の値が欧米の平均の値だそうですが)、精液の量も、運動力も最近低下している事が分かったそうです。  これがさらに高緯度のデンマークでは、もっと深刻だそうです。 何と若者の男性の40%で、妊娠に必要な精子の基準値を割っているそうです。  これらの理由が何であるか、真剣に研究されなければならないでしょう。 環境ホルモン等、本来人間が作りだしたものが、自分の首をしめる事態が起こりつつある可能性があります。 そして、それが日本の問題になる日が来るかも知れません。

不妊と子宮筋腫

 子宮筋腫が不妊と関係するか、あるいは妊娠した時に流産と関係するか、これはいつも問題になっています。  子宮筋腫の手術をうけると50%の人が妊娠するという調査があります。 粘膜下筋腫があると妊娠率は低下するという研究がありますし、妊娠しても粘膜下筋腫のない人に比べ2倍流産し易いというデータもあります。 理論的にも粘膜下筋腫は子宮内に避妊リングが入っているのと似たような状態です。 手術も膣式に可能で、入院期間も短い事が多く、この場合は手術を受けた方が良い可能性があります。  一方子宮の筋肉内に出来ている筋層内筋腫の時は、体外授精まで行うと妊娠率に差はないそうです。しかし妊娠した時は流産率が上るというデータもあります。 ただそれ以外にカップルの年令、他の病気の有無など妊娠や流産に関する要素がないか注意深く検討する必要がありそうです。

40歳以上の女性では胚盤胞移植は凍結した方が妊娠率が高い

 不妊治療をうける方で、40歳以上の女性が増えています。 40歳以上の女性の方は体外授精をうける割合が高くなります。この際、授精した卵(授精卵)を胚盤胞の時期(授精後4-5日目位)に移植すると妊娠率が上がる事が知られています。  しかしこの授精卵がうまく胚盤胞の時期まで成長してくれるかが問題で、それまでに成長が止まってしまう事もあります。 これらの点については、担当医とよく相談される事が必要でしょう。  さてこれは多くの病院から出されている調査結果ですが、胚盤胞移植の場合、採卵した周期に子宮に戻すより、一度凍結をし、それを解凍して移植した方が妊娠率が高くなる傾向があります。  最近もスズキ病院(宮城県)からのデータが出ましたが、採卵した周期に移植した妊娠率は11.9%であったのに対し、別な周期に凍結授精卵を解凍し移植した場合は、妊娠率は34%だったそうです。 つまり妊娠率は3倍に上った事になります。  しかし40歳以上の方は、流産率が高い事が知られています。流産率は70-80%と高く授精卵を凍結しても、流産率は改善しなかったという事です。

自分の精子の数が自宅で分る!

 不妊症のカップルでは、不妊の原因の30〜50%が男性の側にあるとされています。 しかも男性側の原因のかなりの割合が精子の数による事も分かっています。 今迄は、精子の数に問題があるか、問題があるとしたら、どの程度なのかは、専門のクリニックに行かなければ分かりませんでした。  ところが最近、それが自宅で調べる事が出来るようになってきたそうです(検査薬で)。 ただしこの検査薬はヨーロッパ(EU)では使用開始され、アメリカでも申請中(もう少しで許可になりそうです)ですが、日本では未だ使用が許可されていません。日本では、まず個人輸入の形で入り、次いで市販されるようになるのではないでしょうか。  その原理ですが、精子の中に含まれる特殊な蛋白質に目をつけ、その蛋白質の量で精子の数を推定するものだそうです。 今のところ①正常(2000万/cc以上)②少ない(500〜2000万/cc)③極めて少ない(500万/cc以下)と分けて判断されます。  しかしこの検査薬には、幾つかの問題点がありそうです。 ①日本人の平均精子数は5000万/cc以上とされています。 この検査薬は、日本人より少ない数が正常とされている世界の基準(2000万/cc)で設定されています。このため必ずしも日本人向きではないかも知れません。 ②精子に問題があるのは(男性不妊の原因になるのは)、何も数だけではありません。精子全体の中での運動率、動きの質、形の変わった精子(精子の奇形率といいます)等も調査しなければなりません。この検査薬ではそこまでは分からないようです。 ③多分値段も問題になってくると思います。  これらの事を考えると、どれだけ広まるか分かりませんが、話題を呼びそうな事だけは確かなようです。

男性不妊と精巣がんの関係

最近、不妊症で検査をうけ、男性側に不妊の原因があった場合、将来男性の精巣のがんが発生する率が高くなるのではないかという調査結果が出ました。  もともと精巣のがんは若い男性ではよく発見されるがんです。 先進国の方が多く、しかも発生者数が増えているそうです。 精巣のがんはまた、卵巣のがんと同様で、いろいろなタイプのがんが出来る事でも知られています。  さて最近不妊症で通院していたカップルのうち、男性側に原因があったと分かった人を調べたデータがあります。 その結果、不妊男性の精巣がんの発生率は、そうでない人に比べ、2.8倍高くなる可能性があったそうです。 調査した医者の推測では、将来精巣のがんが出来る可能性と不妊の間に何か関係があるかも知れない、と考えているようです。 これからさらに詳しく調査がつづくと思われます。 精巣のがんは、触ると腫れがあったり、しこりがあって分かる事が多いものです。時々触れてみる事は大切だと考えられます。

不妊治療を望む女性の年令が上がってきている

最近どの不妊治療機関でも目立つのは、不妊治療で専門医を訪れる女性の年令が上昇してきている事です。 40才を過ぎて初診の人もめずらしくありません。これは不妊治療の治療効果が知られてきて、今迄赤ちゃんをあきらめていた人が病院を受診するようになったのかも知れません。 また晩婚化も影響している可能性もあります。  しかしこの傾向は世界中ほぼ同じのようです。 オランダでは、過去約20年間の間に不妊クリニックを受診する女性の年令が、ほぼ4才上昇してきているそうです。 このため最初の受診から分娩までの期間も長引いているとの事です(1.2年→1.9年)。 また35才以上で不妊クリニックを受診する患者さんの割合は10%から30%に増加してきているそうです。自然妊娠の割合はこの年代では43%未満との事ですから、当然人工授精や体外授精などの治療を受ける確率が高くなる可能性があるという事になります。

普通のカップルで1回のセックスでの妊娠率は?

普通のカップルで1回のセックスでの妊娠率は 赤ちゃんを希望している方と、まだ予定していない方がおられますが、1回のセックスでの妊娠率は何%位かという事を知っておく事も大切ですね。 特に不妊の原因がないカップルで、排卵の時期頃のセックスだと妊娠率は約30%と言われております。 排卵の時期とは、予定の生理の14日位前の頃です。 精子は比較的長生きしますから(2〜3日から1週間という説もあります)、その点も留意されると良いですね。

排卵に異常がないと分かっていても、原因不明の不妊の場合「排卵誘発剤」がすすめられる時があります。

赤ちゃんが欲しくて病院を受診し、何らかの異常が見つかると、その治療が優先されます。しかし原因がはっきりしない事もあります。 そうした場合に専門医からはいろいろな治療法がすすめられる場合があります。 その1つに排卵誘発剤の使用があります。経口薬(主にクロミッド)や、注射剤(脳下垂体刺激ホルモン)がすすめられるのが普通ですが、薬剤については主治医からそれぞれ説明があるでしょう。 それぞれ排卵誘発剤を使わない場合に比べ、妊娠率が高まる事が知られております。

不妊症の検査について〜男性の場合〜

1. フーナーテスト:排卵時夫婦生活をしていただき、精子が子宮のどの位置にどの位いて、そのうち何%が動いているのかをみる検査で、精子の数と実際の活動をみるものです。

2. 精液検査(WHOの分類があります。) o 精液量 2.0ml以上 o 精子数 20×106/ml以上 o 運動率 50%以上 o 奇形率 30%以下 o 白血球数 1×106未満 これらが正常と考えられております。 ※これはだいたいの目安です。細かい所は医師と相談することが大切です。 精子の検査はフーナーテストを含めて1回の検査で全て結論が出るという訳ではありません。 検査の時の体調、精神状態により検査結果に影響が出る時があるからです。このため結果によっては何回か再検査をすすめられる時があります。

ログイン ID・パスワードを忘れた方