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更年期障害

更年期におこる心筋梗塞は国や地方により異なる

 更年期になると、女性の心筋梗塞の発生率が高くなります。しかしこれは国により、地方により異なるという統計があります。 もともと心血管系の病気は、国や地域により差があると考えられています。  ヨーロッパでもスコットランドでは心血管系の病気が多いのに対し、フランスでは少い事が知られています。これは食生活に原因がある事が分かっています。 なかでも食事の時のワインが影響するという説があります。  日本と米国を比べてると、米国では更年期以降の心筋梗塞の発生率は、女性の方が男性を上回るのに対し、日本ではやや女性の方が少ないとの統計があります。  際だっているのは、沖縄の更年期女性の心筋梗塞の発生率の低さです。 これには漬物を食べる習慣がない等の食事の関係や、生活習慣の違いなどが大きな影響を与えていると考えられています。  更年期以降の心筋梗塞の予防のため、健康先進地の知恵を学ぶ事も大切と考えます。

アメリカでは更年期のホルモン使用者が減っている

 更年期に近づく年齢になって、ホルモン剤を用いる女性が多くなってきます。  1999年から2002年にかけて、アメリカの全国調査では45-74歳の女性の約1/4の人が、何らかのホルモン補充療法をうけていたとの事です。  ところが2002年WHI(女性の健康調査機関)がホルモン補充療法は有用性よりも、いろいろな副作用の方が上回るというデータを発表して、世界中に大センセーションを起こしました。 日本でもマスコミが大騒ぎをした事を憶えておられる方は多いでしょう。 この時は、ホルモン療法を受けた人は、心筋梗塞、脳卒中、血栓症、乳がん等になるリスクが高くなるというものでした。  その後このデータは調査対象に疑問が出され、今では本当の危険性はもっと少ないのではないかと考えられています。  最近このWHIのデータが出た後、アメリカでホルモン剤使用の人が、どういう傾向を示してきたかの調査が出てきました。    結論から言えば、ホルモン剤使用者が大幅に減少したようです(B.L.Spragueら.OB-GY 2012)  それによると、40歳以上の女性で ①1999年-2002年の間にホルモン剤を使用していた人は 14.3%、それが2009年-2010年では 3.4%に。 ②エストロゲン(卵胞ホルモン剤)だけを使っていた人は 1.6% → 2009年-2010年で 0.6% ③エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)を合わせて使っていた人が 12.1% → 2.3%に減ったそうです。 (ただし子宮を全摘した場合は条件が異なります)  アメリカでは、WHIの報告以来、以前程医者がホルモン補充療法をすすめなくなったのも背景にあるようです。

LOH症候群(その3) 高齢男性に男性ホルモンを投与すると加齢を抑えるのでは?

 高齢男性では血液中のテストステロンが低いと、生活習慣病になり易くなったり、寿命が短くなるのではないかと考えられるようになってきました。  そこで考えられるのは、もしテストステロンを投与すると、健康を維持し、寿命が延びるかという研究です。 ただこれは正式に結論をつけるには、長い年月がかかりそうです。長期に薬剤を使いつづけると、思いがけない副作用が出るかも知れません。このため、薬を使いつづける実験は少なくても人間を対象にして行う事は出来ないからです。  しかし短期間使用で改善項目をしぼった調査は最近沢山あるようです。 結論は様々で、動脈硬化が改善し、運動・精神機能が改善したという調査や、変化がなかったというものまであるようです。  ただ調査は、あくまで健康で思いがけない薬の副作用が出そうもない男性を対象にしたものです。 薬本来の目的の、体力が弱ったり、認知能力が落ちてしまった人に効果があがるという事が分かると良いのですが…。

LOH症候群(その2)  ED障害は心臓や脳の血管の異常の前ぶれの時がある?

さてLOHの症状の中の 1.疲労感や 2.うつ症状は薬による治療も可能ですし、それなりの効果を上げている様です。  しかしED障害には注意が必要になる可能性があります。 ED障害そのものには、男性ホルモン剤を内服すると性欲が増してきます。 またED障害に対しては、バイアグラ、レビトラ、などの薬剤が有効である事も分かっており、日本を含む全世界で利用されています。  ただED障害が起った人に注意事項があるそうです。それはED障害が起るという事は、男性の生殖器の陰茎動脈という所に異常がある事を意味します。 実はこの陰茎動脈は人間の身体の中で最も細い血管だそうです。ここの血管に異常が起るという事は10〜20年後には、もっと太い血管、例えば心臓や脳の血管に異常があるかも知れないという事だそうです。 このED障害がおきた時に、より太い血管に異常がないか、あったとしたら早目に改善のための手をうつという事が大切かも知れないという事だそうです。

男性の更年期障害の症状を最近LOH症候群といいます

 男性にも更年期障害があるという話はよく聞きますね。 しかし最近、更年期頃に起こる男性のいろいろな障害をまとめて「加齢性腺機能低下症候群」=「Late-onset-hypogonadism=LOH症候群」と言うようになってきました。 テストステロンという男性ホルモンが少なくなってしまうために起る症状という事です。 この症候群の代表的な症状は 1. 最近疲れが出やすいなどの身体症状 主に疲労感 2. うつ症状 3. 性欲低下やED障害 などがあげられます。  LOH症候群は現在の症状を改善する必要がある他、将来の異常の前触れという考えもあるそうです。 LOHという言葉に気をつけておいた方が良いかも知れません。

更年期障害の時に使うホルモン剤 −少ないホルモンを必要な時だけが原則です−

 更年期障害の時に症状を落ち着かせるためには、やはりホルモン剤が有効です。 この時使われるホルモン剤にはいろいろありますが、最近の傾向として 1.漫然と長く使用するのは考え直した方が良い。 2.ホルモン量は少ない方が良い。 3.経口剤より貼布薬にメリットが多い。 ・皮膚から直接身体に入るので肝臓への負担がない。 ・長時間、ほぼ同じ量のホルモンが持続的に皮膚から入っていく。 ・ホルモン量が少ないため、心血管系統の副作用が少く、むしろこれらの病気を減らすというデータがある。 また乳がんが増える事もないという調査もある。 などです。 (但しこれらの調査は詳しく調べると逆の結果が出るという時が、あります。本来の効果が出たら薬剤は止めるという基本方針が大切でしょう)

更年期前後のおりものは?

更年期前後から、おりものが増える女性がいます。 このような時は何らかの膣内の感染症がある時もありますが、萎縮性膣炎と言って、膣内のホルモン環境が悪くなる為に、膣の中に感染が起こりやすくなり、その結果おりものが増える事もあるようです。  この時の膣内のホルモンは主に卵巣から出る女性ホルモンが重要な役割を果たしています。 女性ホルモンの働きが弱くなる→膣内のホルモンが少なくなる→感染に対する抵抗力が落ちる→膣の中や外陰部にいる細菌が膣内で増えて炎症を起こすというパターンと考えられています。  これを治療する為には、膣の中に女性ホルモン作用のある薬剤を入れる事がすすめられます。 膣の粘膜をホルモンの入った薬剤で強くすると炎症は改善し、おりものも減ってきます。 この時は自分で膣の中にお薬を入れる方法(タンポンを入れるのと同じ要領です)がすすめられる事が大部分です。始めは戸惑う人もいるようですが慣れると殆どの人が大丈夫のようです。

男性の更年期障害の意外な盲点

上の項目に男性の更年期障害のお話があります。 男性にも更年期障害がある事は知られてきましたが、気をつけなければいけない事もいろいろ分かってきました。 女性の更年期障害の症状の時もそうですが、更年期障害の1つの症状に「うつ気分」があります。また実際の「うつ病」あるいは「うつ状態」の時があり、更年期障害と区別がつかない時もあります。 これらの状態の時に「あなたは男性の更年期障害よ」「昔のあなたはグチらなかったわよ」等と言うと、かえって症状が悪化する時があります。 うつ症状がある時は激励したりする事は逆効果です。 女性の更年期障害のように、病気に対する認識が十分に高まっているとは言えません。 また治療法も完全に確立されているとは言えません。 男性の更年期かと思った時でも、まずはメンタルクリニックや心療内科で正しい診断をうける方が回復が早いと言えるでしょう。

男性の更年期障害

男性にも更年期障害があると聞きました。本当ですか。またどんな対策があるでしょうか。 答 更年期障害は文字通り更年期に起こるさまざまな身体的、精神的異常を言います。これは50歳近くになるとそれ迄出ていた卵巣ホルモンが急激に減る為に、卵巣に対して命令を出す脳の中枢ホルモン—ゴナドトロピンと言います—が急に増加する為に起る症状と考えられています。 しかしこれは必ずしも女性特有の病気ではありません。男性にも立派(・・)に起り得る病気なのです。 最近朝になると後頭部が痛かったり、肩こりが気になったりしませんか。人と大事な話をしている最中上半身がカーとなる一方で冷汗が出たり、今日は朝から仕事をしたくないなぁと思った事はありませんか。これらは女性の更年期障害に実によく似た症状なのです。 男性に更年期障害があると言われると「本当〜」と思ってしまいますが、医学的にも理屈のある事なのです。 少し専門的になりますが、その理屈(由)とは男性でも女性ほどではありませんが更年期になると性ホルモンが減少して、前述のゴナドトロピンが増加してきます。 これが原因となる可能性があります。 また更年期障害と言っても、女性ホルモンが関与しているのはそうのうち45%位で、他はどうも精神的な背景が原因となっているのではないかと考えられている事も理由として挙げられます。 従って何かストレスになる様な背景があれば、男性でも女性と同じような症状が出ても不思議ではないという事になります。 会社のトップであれば会社の将来が気になる、中間管理職であれば上にも下にも気をつかう、嫁さんには冷たくあしらわれる、子供達には相手にされない、となれば症状が出てもおかしくはありません。 全く困った年代と云うものです。 ではこれを克服するにはどうすれば良いか、ポイントを幾つか挙げておきましょう。 まず良い医者と出会う事、良い医者の手持のカードがなければ良い医者を紹介してもらうルートを持つ事。 良い相談相手を持つ事—友人・愛人でも可。但し間に打算が入るとなお危険。 散歩、太極拳、ヨーガ等運動は可。 何と言っても十分休むこと。ヨーロッパのように週休3日を目指せば2日位休めるかも知れない。中年世代こそ人生を旅に使っても良いのでは。

更年期障害でうつ症状がでるでしょうか

更年期障害の時はいろいろな症状が出るようですが、うつ症状に関係する要素があると聞きました。本当でしょうか。 答 更年期障害に伴ううつ症状には幾つかの悪化させる要因があると考えられています。 女性ホルモンの関与の度合が高いと考えられています。 このような時は、早い時期からホルモン療法をうけた方が良いという考えがあります。 喫煙が症状を悪化させるという考えがあります。 仕事の内容・量・多忙と感じるか等が関係するようです。 体重も関係するようです。 配偶者の有無も関係するようです。

更年期になると月経周期は?

更年期あるいは、更年期に近くなると、月経周期が短くなるのでしょうか。それとも長くなるのでしょうか。 答 更年期近くになると、月経周期が短くなる人の方が、長くなる人より多いようです。 普通は月経と月経の間の間隔が長くなり、そのうちに止まってしまうという感覚があります。 しかし実際は周期が短くなる人の方が多いと考えられています。 ただ周期が25日以上あれば、まだ正常の範囲と考えて良いでしょう。 もし、この周期が25日より短くなった時は更年期が近づいてきたと考えられます。 しかしこの時期は、身体の疲れがあったり、ストレスがあると月経不順が強く出る時期でもあります。 何か不愉快な症状がある時は婦人科を受診しましょう。

更年期になると心筋梗塞の危険が増える?

更年期になると、心筋梗塞になる率が高くなるというのは本当ですか。 答 女性ホルモンは、血管の動脈硬化を予防し、心筋梗塞の発生を抑える事が知られています。このため月経があり、自然の生理がある女性の心筋梗塞の発生率は男性に比べ、大幅に少ない事が知られています。 例えば40代前半では女性は男性の約1/7の発生率と言われています。 この心筋梗塞の発生率が更年期を境に、急速に増加する事が分かっています。70代位になると、女性と男性の発生率は、ほぼ同様になります。 その意味で、自然の女性ホルモンの働きは素晴しいものがあると考えられています。HRT(ホルモン補充療法)は、それを補う治療法と言えるのですが、利点がある一方、欠点も指摘されています。 医師とよく相談される事が大切です。

更年期障害が起こる年齢は

更年期障害は何歳位から起るものですか。私は36歳ですが、月経前になるとイライラしたり、仕事に集中しにくくなったりします。 友人に更年期障害ではないかと言われ、気になっています。病院に行った方が良いでしょうか。 私は68歳です。最近急に暑くなったり汗が出たりします。少し気分が落ち込む事があります。 50歳頃更年期障害の症状が出た事があり、その時の症状に似ている感じがします。これはやはり更年期障害と考えて良いでしょうか。 答 更年期障害とは、閉経の前後に表れる症状で、女性ホルモンの変化が原因と考える症状を言います。 このため年齢から言えば、閉経になる平均的な年齢(日本人の閉経年齢は大よそ50〜51歳と考えられています)の前後数年と考えるのが妥当でしょう。 —具体的には47・48歳から55歳位まででしょうか。— しかし閉経の年齢にもかなりの幅があります。早い方では45歳位から、遅い方では58歳位まで様々です。 この為、閉経に伴う更年期障害が起る年齢にもかなりの幅がある事になります。 それでも30代、あるいは60代の方の更年期障害はやはり考えにくいですね。 若い方では仕事が忙しい、あるいはストレスが重なる等が原因のホルモンバランスのくずれ。 年配の方だとうつ症状など、更年期障害と紛らわしい病気や症状があります。 またどの年代でも起こり得る自律神経失調症も似たような症状が出る時があります。 年代にかかわらず、気になる症状が出たら早目に医師の診察をうける事は大切です。 例えばホルモンバランスのくずれがある時は、早くに治療をすれば、症状が軽いうちに治ります。 うつ症状がある時は薬物による治療をうければ、長い間つらい思いをせずに済むでしょう。 適切な生活指導をうけなければ、周囲からの励ましで却って症状が悪化する事すらあります。 更年期障害や、それに似た症状はまず産婦人科の診察をうけると良いでしょうが、必ずしも産婦人科に行かなければならないという事でもありません。 身近に産婦人科医がいなければ、女性科あるいは内科、心療内科、神経科の医師もお話を聞いてくれるでしょう。 その上で必要と考えられる時は、専門医を紹介してくれると思われます。

更年期障害でしょうか?

現在38歳ですが、仕事中心臓がドキドキしたり、汗が出てきたりします。顔もほてってきますが周囲の人達は暑くはないよと言っています。 朝起きるのは少しつらいかな。月経は正常です。仕事は忙しく、ストレスが貯まっているのは確かです。 これって、まさか更年期ではないでしょうね。 答 これらの症状からは、いろいろな病気あるいは病的な状態が考えられます。 しかし更年期障害は、年齢からは考えにくいですね。40歳前に閉経になる早発閉経という病気はありますが、極めて稀な病気だからです。 月経が正常な事もホルモンが働いている証拠になるでしょう。 仕事が忙しかったり、ストレスが貯まって起こる異常 —例えば自律神経失調症やうつ症状の始まり等— が考えられます。しかしこれらの症状は医師とお話をし、正しい診断をうける事が何より大切です。忙しくても、早目に病院を受診される事をおすすめします。 他の病気と同じで早くに病院を受診し治療をうけると、早くに症状が改善します。

男性の物忘れ…男性の更年期障害

先日ある会社の部長さんの奥さんからの相談がありました。 「最近物忘れがひどくて」 「部下が私を見る目が変わったのではないかと心配で」 「朝メガネをどこに置いたか探すのが大変な時がよくあって」 この症状はある年齢になると皆さん同じ様にあるようです。 脳細胞は生まれるとすぐ、数を減らすそうですから、そろそろ記憶力も落ちる年齢かも知れません。 ただ女性の更年期障害の症状の第1位は、実は物忘れです。 と言う事は、もしかすると男性の更年期障害の1つで物忘れの症状が出てきているのかも知れません。 アドバイスは、 自分が気にする程周囲はきにしていないという事。 メガネ等、必要なものはいつも決まった所におくようにする事。 手、口、足、どこでも良いから動かす習慣をつける事。 をすすめています。

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