最新健康情報

アルコールと健康

お酒と健康の話題−2つの話題

 少し前のデータですが、2007年厚生労働省研究班から、お酒と健康に関する興味のある調査の結果が出ました。 1 お酒は適量だと心筋梗塞の予防になる。 アルコールには血液が固まるのを予防する作用があると考えられています。いわばドロドロ血液になる事を予防する作用があるという事ですね。 お酒を飲まないグループに比べると、1日に「1−2合」か、それ未満のグループの人は心筋梗塞になる確率が1/2になるそうです。 また、今までお酒を飲んで顔が赤くなる人は飲酒は身体に良くないと言われていたのですが、そういう人達でもお酒の量が少なければ、心筋梗塞になる確率が低くなるかも知れないとの事です。 2 しかし飲酒は毎日飲む習慣がある人より、休肝日を作る方が長生き出来るというデータが同時に出ています。 こちらは毎日2−3合飲酒するグループを調べたデータですが、最低でも週3日休肝日を作る人達に比べると、休肝日が0−2日の人の死亡率が高いとの結果が出ました。 死亡した人の40%はがんだったとの事で、今の所お酒の中にある発がん成分が問題の様です。 休肝日がある程度あると、発がん成分の活動が減り、毎日飲酒すると発がん成分が常に体内に残るためではないかという考えだそうです。 この2つのデータから言うと、お酒は少ないと心筋梗塞を予防し、多いとがんの原因になる可能性があるという事でしょうか。 程々が大切な様です。

お酒は適度なら、腎臓のがんのリスクを減らす可能性がある?

 お酒は百薬の長とも言われますが、腎臓の癌の予防になるという研究があります(JNCI)。  これらの調査では、女性53万人位、男性23万位という大規模なものです。これらの人達から1,430人の人に腎癌が発生したそうです。年10万人当りの腎癌の発症率はアルコールを飲まない人で23、アルコールを飲む人が15という結果だそうです。 その結果アルコールを飲む人は飲まない人に比べ、腎癌の発症リスクが28%低いとの結論が出ました。 これには男女差がないそうです。またアルコールの種類による差もなかったとの事です。

眠れない時はアルコールか薬か?

 昔はそうでもなかったのですが、最近は眠れない事があり、アルコールを就寝前に飲むようになりました。 アルコールに頼った方が良いか、睡眠薬の方が良いのかと言った質問が時々あります。  「お酒は百薬の長」という言葉があります。文字通りにとれば、お酒は薬として用いられる可能性があり、その中でも一番偉いという言葉のイメージと言って良いでしょう。  確かにお薬の効果については、それなりの役割がある事が指摘されております。 当ネットの別の紙面にも幾つか紹介されていますが、アルコールと睡眠薬の比較では、睡眠薬と選択された方が良いのではないかと考えます。  アルコールを飲まれる方は経験していると思いますが、眠りにつく事は出来ても、逆に夜中や朝早くに目が醒める事があります。 これは深い眠りにつくのが防げられる為と考えられています。このため却って睡眠が十分とれない事があるとされています。まただんだんアルコールの量が増えてくるという危険もあります。 その点睡眠薬は睡眠の障害に応じて、十分睡眠がとれるように計算されているのでメリットが多いと考えられています。 あまり不眠が強い方は専門の先生と相談する事が大切でしょう。

女性にとって適度なアルコールは肥満を防ぐ?!

 アルコールはその効果や弊害について、いろいろな説があります。 アルコールの量、内容(ビールかワインか)についても議論があります。  ただ非常に興味があるのは、フレンチパラドックスあるいは地中海食の効果などと言われるように、地中海沿岸の人、ワインを好む人には、日本人にとっては適切な食事のとり方と思わなれない人でも、長寿の人が多いという事実です。    最近も、「女性で」、適切なアルコールを飲んでいる人は、年齢とともに起る体重の増加がないという調査結果が出ました。  普通年齢が進むにつれて体重が増えるものですが、全くアルコールを飲む習慣のない人に比べて、適度にアルコールを飲む人の方が体重増加が少なかったそうです(女性が対象)。  なおアルコールの種類については、ワインもビールもウイスキーも効果があったとの事ですが、中でも赤ワインが最も効果があったとか。  しかしアルコールの量が多くなると、やはり問題が起る可能性があります。 1つは、アルコール依存の問題です。 次に、アルコールを多量に飲む人は、どうしても食事が偏ってしまう事が問題になります。 ・例えばアルコール自体による高カロリー。 ・アルコールと一緒に摂る食事、糖質や脂肪が多くなってしまう事。 ・身体に良い、果物や野菜を摂る率が低下する等です。 ほどほどのアルコールが適切なようです。

女性のアルコールはがんの危険度を増す。

世界的に評価されているがんの研究雑誌 JNCI に注目される論文が出されました(N.E.Allemら209.296.2009)女性のアルコール摂取とがんの発生率を調べた研究です。  その内容は ◎1996-2001年の5年間にがん検診をうけた女性を7年間追跡 ◎年齢45-75歳 ◎対象女性128万296人(この年齢のイギリス人女性の約25%)    その結果 ○1日1杯のアルコールを飲んだ人は乳がんで1000人あたり11人増加。口腔、咽頭がん、直腸がんは1000人あたり1人増加。食道がん、肝臓がん、喉頭がんは1000人あたり0.7人増加するという計算結果が出たそうです。 ○アルコールが1杯増える毎にがんの発生率は1000人あたり15人増える。 ○アルコールの種類は無関係との事です。 男女を問わずアルコールと食道がんの関係は前から知られていますが、1日1杯程度のアルコールは、むしろ身体に有益とのデータが多かったようです。 しかし、女性のアルコールについての今回の研究は、注目が必要です。 さらに、いろいろな角度からの研究が進められる事が待たれます。

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