子宮体がん

Chapter 4 子宮体がんの治療

治療

①手術による治療

手術方法は基本的に子宮頚がんと同じです(子宮頚がんのページをご覧下さい。)

a) 子宮内膜増殖症

定期的な検査が必要です。赤ちゃんを生む事が可能です。しかし慎重な管理が必要な事があります。

b) 子宮内膜異型増殖症

現在がんではないとは言え、将来がんになる可能性があること、子宮内膜異型増殖症のある周囲に子宮体がんがある時がある事もあり、手術をすすめられる時があります。そうでなくても慎重な経過の観察と、症状によりホルモン療法などの治療をうける事がすすめられる時があります。またホルモン療法の副作用が出る事があります。(例えば血栓症など)。
医師とホルモン療法の効果と欠点についてのお話と極めて慎重な経過の観察が必要です。
手術をしない時は、時々子宮内膜全面ソウハといって、子宮の内側の膜(内膜)を時々ながし取る検査をうけることをすすめられる事があります。
但しまだ赤ちゃんが欲しい方は慎重な管理をうけながら赤ちゃんをつくる事が可能な時があります。

c) 子宮体癌

Ⅰ期…普通は子宮全摘手術と両方の卵管、卵巣の摘出をうけるようにすすめられます。
しかし組織分化度がⅢ(GⅢ)の時や筋層内浸潤がある時などは準広汎手術をすすめられる時もあります。手術中の状態や手術後の精密検査で、放射線や抗がん剤の治療の追加がすすめられることがあります。最近若い方の子宮体癌が多い事から卵巣を残す努力をする事もあります。一般的にはⅠa期で組織分化度Ⅰの方は手術の時に正常と見える卵巣の一部を念のため切除して癌がない事を確かめる。あるいはホルモン療法を行うことを条件にする等して残す事もあります。それでも卵巣への転移があった方もおられますから医師との話し合いとそうした時は手術後の厳密な経過観察が必要です。

Ⅱ期…広汎子宮全摘術がすすめられる事が多いのですが、準広汎子宮全摘術や、単純子宮全摘術をすすめる事もあります。リンパ腺の摘出を一緒にすすめられる事が多くなります。術後の放射線や抗がん剤の追加療法をすすめられる事があります。

Ⅲ期…広汎子宮全摘術とリンパ腺摘出術がすすめられる事がある他、放射線治療が優先されるときがあります。単純子宮全摘術に他の治療をくり合わせる治療をすすめられる方法もあります。(放射後、抗がん剤、ホルモン剤)放射線療法と手術をくみ合わせる治療法をすすめられる場合もあります。

Ⅳ期…放射線療法や抗がん剤の治療がすすめられる事が多いのですが、手術をすすめられる場合もあります。

子宮体がんと手術方法に関しては、がんの進行度と手術方法の選択の幅が広い傾向があります。
放射線治療、抗がん剤、ホルモン剤の併用の幅も広く、治療開始前の医師との緻密な治療計画の相談が必要です。また手術後の後療法も大切になることがあります。子宮体がんは手術をした後の顕微鏡の検査でまた治療法が変化することが多いからです。(後のページをご覧下さい)

②放射線による治療法

子宮頚がんと同様、放射線治療が優先される時があります。産婦人科医、放射線科医とよくお話をしましょう。しかし現在の所Ⅰ、Ⅱ期の比較的早期のがんは明らかに手術療法の方が効果があると考えられています。しかし進行した癌には放射線治療がすすめられる時がありその効果が期待されています。なおこの放射線療法の時は抗癌剤の治療を一緒に行うようすすめられる時があります。

③主な治療後の後療法

a)手術や放射線治療の後に抗がん剤の治療やホルモン剤の治療をうけた方が良いと考えられる時があります。これらを後療法といいます。この時勧められるお薬は非常によく効く時もありますし、不幸にして効果が少ない時もあります。しかしこうした際の治療法は1つではありません。幾つかの選択肢があります。(もちろんお薬は使わないという選択もあります)。
効果が少なかったからといって悲観しないで次の選択肢を選ぶ事も大切です。

b)手術後の放射線療法

術後の放射線療法は治療した場所の再発率を明らかに下げるという研究があります。
しかしもし仮に術後に放射線治療をうけず再発した場合でも45−67%の方はその後の放射線治療で十分な効果があったという研究もあります。放射線治療の効果と副作用を十分に医師と話し合う事が大切です。

c)術後化学療法

化学療法というのは抗癌剤の治療の事ですが、子宮体癌の治療の目的に用いられる抗癌剤はいくつかの種類があります。現在の所CAP療法といい(C… サイクロフォスファマイド、A…アドリアマイシン、P…CDOP)が主に使われています。
最近卵巣癌の時に用いられるお薬、パクリタキシル、ドセタキシルやこれとアドリアマイシン、CDOPをくみ合わせた治療法も考えられています。今のところパクリタキシルやドセタキシルは子宮体癌に対する保険が効きませんが、有効な薬と考えられている為、もう少しで保険適用になるでしょう。他のお薬と併用ではいろいろな副作用が出る可能性が考えられますので、現在世界各国の研究施設で研究中です。
近い将来治療効果が高く、副作用の少ない組み合わせが見つけ出されると思われます。

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