子宮頸がん

Chapter 3 子宮頚がん−扁平上皮がん−

扁平上皮がん

1. 子宮頚がん(扁平上皮がん)で目立つこと(1)

子宮頚がんは最近減ってきているがんですが、幾つかの注目すべき特徴があります。

・30才代以上のいわゆる癌年令の方の子宮頚がんが減っているものの、20代の子宮頚がんの方が増えてきていること。
  
・まだがんではないものの、将来がんになるかも知れない異形成上皮の方が10代からみつかるようになってきていること。

・HPV(ヒトパピローマ ウイルス)というウイルスと子宮頚がんの関係が明らかになってきたこと。このHPVウイルスは他の性感染症(例えばクラミジア、トリコモナス感染)をくり返す方はこのHPVウイルスに感染する機会が増える可能性があるとも考えられます。

・HPVウイルスには100種類位ある事が分かっていますが、今のところこのうち膣内で見つかるのが40種類位、将来がんの原因になるのが 15〜17種類位という事が分かっています。

2. 子宮頚がん(扁平上皮がん)で目立つこと(2)


・子宮頸がんになる人は…年間約1万人に1人という統計があります(2000年)。
 東京都全体では年間約1000人という事になります。

・年間子宮頸がんになる女性は8000人。
 死亡者は2500人位との事です。

・子宮頸がん自体は年々減っています。

・しかし最初期のがん(0期のがん—上皮内がんとも言います)だけは増えている事が確認されています。

・特に若い女性の初期がんの罹患率(病気になる率)が高くなっている事に警告が出ています。

・子宮頸がんはHPVというウイルスによって発生する事が分かっています。
 このHPVには幾つかの型がありますが、日本では、約50%の人が16型で、約15%の人が18型で子宮頸がんになると推定されています。

3. 年代別(5才毎)にみた異常細胞の出現率


琴似産科婦人科クリニックを受診された方で最近5年間でがん検診をうけられた31706人の方のうち細胞診クラスⅢa、Ⅲbと言われた方の年代別の割合をみてみました。

クラスⅢaとは現在がんが疑われる訳ではなく、将来がんになる確率も高くはないものの、0ではないため定期的な検診が必要な状態と考えられています。

クラスⅢbとは現在やはりがんが疑われる訳ではないものの、Ⅲaより少し進んだ状態で将来20%程度の確率で、がんになる可能性があると考えられる状態。Ⅲbではたまに初期のがんが紛れ込んでいる時もあるため、この状態では精密検査が必要と考えられています。

この結果から、がん検診で定期的な検診が必要な細胞診クラスⅢa(LSIL)の方は26才〜30才の方に一番多く、次に多いのが20才〜25才代だという事が分かります。

10才毎の年代毎にみると何と43%の方が20代です。30代の27%、40代の12%を圧倒しており、20代からのがん検診が必要である事を示しております。

クラスⅢb(HSIL)の方は31〜35才代が35人と1番多く、次は25〜30才代の27人です。20〜25才代でも11人の方がクラスⅢbでした。

このグラフからは5年経つとⅢa→Ⅲbへとピークが移動する事が分かります。

つまり5年位経つと症状が1ランク上昇する(悪くなる)事が分かります

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