子宮頸がん

Chapter 5 子宮頚がん−扁平上皮がんの診断(2)−ベセスダ分類

ベセスダ分類

ベセスダ分類とは


 子宮頸がん検診は、まず細胞診検査が行われます。
この検査の結果は従来クラス分類という方法で結果が出ていました。
しかし、2008年からベセスダ・システムという分類方法に変わる事になりました。
この分類は、異常の程度をより正確に伝える事が出来ると考えられています。
 今は(2011年)はまだその移行の時期にあたるため、2つの分類が併用されていますが、少しずつ新しいベセスダ分類に変わっていくものと考えられます。

ベセスダ分類の内容

ベセスダ分類(1)

ベセスダ分類NILMLSIL*HSIL*SCC
日本語での意味異常なし軽度の異常が推定される。高度の異常が推定される子宮癌が
疑われる
推定される異常
(組織検査で判定)
異常なし軽度
異形成上皮
中等度
異形成上皮
高度
異形成上皮
上皮内癌子宮癌



ベセスダ分類(2)

 ベセスダ分類は他に、ASC-US(asc-us)とASC-H(asc-h)という分類があります。
細胞診の検査だけでは、はっきりNILM、LSIL、HSIL、SCCと推定出来ない時に使われます。

   ASC-US      ASC-H 
 LSILと思われるが それ以下の時、それ以上の時がある HSILが最も考えられるが それ以下の時も、それ以上の時があるかも知れない
        
NILM    LSIL HSIL    LSIL  HSIL  SCC


* SILというのは英語の扁平上皮内病変の略です。
子宮の出口のがんの出来やすい部分のことを扁平上皮といい、そこの異常という意味で、扁平上皮病変=SILと表現します。LSILの L はLow、HSILの H はHighの意味です。



ベセスダ分類(3)

 ベセスダ分類は、子宮頚部の扁平上皮がんだけでなく、腺がんの判定にも用いられます。

 ベセスダ分類 NILMAGC  AIS Adenocarcinoma
 日本語での意味異常なし 腺性の異形が認められる 上皮内腺がん 腺がん
 推定される異常
(組織検査で推定)
異常なし  一般的な異常細胞の出現の時があります。
腺異形成という前がん状態とも言える異常がある時があります。
腺がんの時もあります。
 最初期の腺がん 進行した腺がん


※ 腺がんは扁平上皮がんに比べて、判断がむずかしい時があります。
例えば、腺異形成という言葉があります。これは扁平上皮がんのいわば前がん状態である「異形成上皮」を意識した表現ですが、まだ定義がはっきりしていません。
またAISは扁平上皮がんのCISを意識した表現ですが、その判定はCISよりずっーと困難です。

ベセスダ分類と従来のクラス分類の比較

 ベセスダ分類 クラス分類

 NILM Ⅰ  Ⅱ
 LSIL Ⅲa
 HSIL Ⅲa  Ⅲb  Ⅳ
 SCC
 ASC-US Ⅱ  Ⅲa
 ASC-H Ⅲa  Ⅲb

 AGC Ⅲ
 AIS Ⅳ
 Adenocarcinoma Ⅴ

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